Letters 恋愛のきっかけ 一通の手紙
  • hatena

恋愛を忘れかけていた35歳独身女性が一枚の往復はがきをきっかけに、恋愛に目覚めていくラブストーリー vol. 5

観覧車
過去記事:vol.1 vol.2 vol.3 vol.4

前回までのあらすじ
15年ぶりの同窓会に気合を入れて行った主人公。くじ引きの席で、たまたま隣になった美容師の同級生に、髪の毛に触れられたのをきっかけに、ときめいてしまった。彼にもう一度会うため、彼の働いている美容院に初めて行った主人公、仕事をしている姿にときめきが止まらない。何とか二人きりで会うチャンスを作るため、偽の飲み会を計画。作戦は成功し、二人でカラオケへ…。
目次(ページ内リンク)

二人きりのカラオケ

同窓会の三次会の時のカラオケは寝てしまったので、今度は気をつけなきゃ。と思っていたけど、彼の歌声で眠気など吹っ飛んだ。
上手い‼︎こんなに上手かったのか!私は何だか感動して涙が出てしまった。びっくりした彼は、「えっ?何なに?なんで泣いてるの?泣くなよ〜。」と言ってティッシュをくれた。

「なんか、感動しちゃって…。」
「そうかぁ?俺歌って泣かれた事ないけどなぁ。」

と照れくさそうに言った。遅くなってしまったので今回は1時間だけ歌って帰る事にした。
本当はこのままずっと一緒にいたいのに…。ますます彼に惚れてしまった私は、帰り際に彼に言った。

「また今度カラオケで歌聴かせてよ。落ち込んだ時とかさ。」
「落ち込む時とかあるのか?なさそうに見えるけど。」
「失礼ね。私だって落ち込む時もあります!」
「そう?じゃ、また俺の歌で良ければいつでも誘って。気をつけて帰れよ〜。」
「じゃあ、またね。」

と言って彼と別れた。やったぁ。また彼に会える!今度はどんな作戦にしようかなぁ。

彼に会う機会が増えてきた

やっぱり、好きな人がいるって楽しい。平凡な毎日が、彼の事を考えるだけで楽しくなる。二人で会った居酒屋の時の事を思い出すだけで、心がうきうきする。早く彼に会いたいなぁ。何てメールしようかなぁ。
 
「最近、仕事でミスを連発してしまい、落ち込んでます。また、歌を聴かせて下さい。」とメールしてみた。「いいよ。」次の日に返信が来た。「じゃあ、今度は居酒屋じゃなくてカラオケ集合ね。」とメールすると、「わかった。」と返事が来た。
 
その後も何度かカラオケに行き、いつの間にか二週間に一回のペースで会うようになっていた。友達としてだが…。何とか友達以上になりたい私は、思い切って、

「今度カラオケじゃなくて、どこかに出かけない?遊園地とかさぁ。」と聞いた。
「俺、平日しか休み取れないんだよね〜。」
「じゃあ私、有休とるよ。平日の方が遊園地空いてるし。」
「じゃあ、再来週の火曜日は?」
「いいよ。楽しみ〜。じゃあ、再来週ね!」

彼と初めての遊園地

そして、待ちに待った遊園地。

「何から乗る?やっぱりジェットコースターじゃない?」と私が言うと、
「あ、俺絶叫系無理。」
「えっ?乗れないの?私絶叫系大好きなのに…。聞いてないよ、そんなこと。」
「だって聞かれてないし。」

それからしばらく沈黙が続いた…。いけない、いけない、せっかく遊園地に来たのにこのままでは友達以上どころか、友達以下になってしまう。

「じゃあ、コーヒーカップは乗れる?」と聞くと、
「乗った事ないからわかんない。」やばい、険悪なムードだ。

遊園地にしない方が良かったかなぁと思っていたが、何個か乗り物に乗っているとお互いテンションが上がり、さっきまでの険悪な空気は吹き飛んだ。
調子に乗ってきた私は、

「観覧車乗ってみない?」と言うと、
「あれはカップルが乗るもんだろ〜。あんな狭い空間で長い時間、俺無理。」
「だよね〜。」と笑って言ったものの、ショックは大きい。

良い感じになって来たと思ってたのに、そんなにはっきり言わなくても・・・。初めての彼との遊園地。友達以上にはなれなかった。ショックを受けた私は、しばらくメールをする気にはなれなかった。
 
すると数週間後、初めて彼の方からメールが来た。

「この前はどうも。俺、本当は遊園地苦手だったんだけど、意外と楽しかったな。また、今度どこか行こうよ。」

やった!嬉しい‼︎初めて彼から誘われた。

「水族館とかはどう?久しぶりに行きたいなぁ。」
「了解。じゃあ、休みを調整してまた連絡するよ。」

これは、なかなか良い感じだ。もしかして、付き合えるんじゃないの?と一人で盛り上がっていた。しかし、同級生として会っているところから一歩前に進むには、どうしたら良いのか…。次の水族館が勝負だ。頑張ろう!

今度は水族館へ

そして、気合いを入れた水族館での待ち合わせ。気合いが入り過ぎたのか、どうも調子が悪い。体が熱く、ぼ〜っとしている。そんな状態でぼ〜〜っと待っていると、彼が来て、「お待たせ。っていうか大丈夫?顔真っ赤だぞ。」そう言って私のおでこに手を当てた。彼の手が冷たくて凄く気持ち良い。具合は悪いが幸せな気持ちでいると、「何ニヤニヤしてるんだよ。水族館どころじゃないぞ、家に帰って寝た方が良いよ。送って行くから。」と言われ私はますます嬉しくなった。

具合の悪さを口実に、電車の中でも彼に寄り添い、ぼ〜っとしていたが、今朝の家の中の状態を思い出し、ゾッとした。やばい!!慌てていたので相当家の中が汚い。せっかく送ってもらって玄関でバイバイも申し訳ないし、こんな事なら綺麗にしてくれば良かった。どうしよう。でも、今さらどうする事も出来ないので、ありのままの姿をみせようと覚悟を決めた。

汚い部屋を見て、彼はどう思うのだろう・・・。

つづく

この記事を読んだ人におすすめ

最新の投稿

ページのトップへ戻る