Letters 恋愛のきっかけ 一通の手紙
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恋愛を忘れかけていた35歳独身女性が一枚の往復はがきをきっかけに、恋愛に目覚めていくラブストーリー vol. 6

ベッド
過去記事:vol.1 vol.2 vol.3 vol.4 Vo.5

前回までのあらすじ
15年ぶりの同窓会に気合を入れて行った主人公。くじ引きの席で、たまたま隣になった美容師の同級生に、髪の毛に触れられたのをきっかけに、ときめいてしまった。彼にもう一度会うため、彼の働いている美容院に初めて行った主人公、仕事をしている姿にときめきが止まらない。何とか二人きりで会うチャンスを作るため、偽の飲み会を計画。作戦は成功し、二人でカラオケへ…。徐々に距離を近付けていく主人公と彼。遊園地へ行き、今度は水族館へ。しかしそこでハプニングが・・・。

初めての我が家

電車から降りても、私が今にも倒れそうだったので、彼がタクシーで家まで一緒に来てくれた。そしてついに家に到着。
「凄く散らかってるけど、びっくりしないでね。いつもは綺麗にしてるんだよ!」と言うと、
「おじゃましま〜す。本当に汚いな〜。俺ん家の方が綺麗だぞ。今度来てみな。」と言われた。
嬉しくないけど、嬉しい。今度家に行って良いって事だよね。やった〜!
「早く寝た方が良いよ。なんか冷たい物買って来てやるよ。薬は?」
「あるから大丈夫。」
「じゃあ、ちょっとした食べ物とか買ってくるから寝てな。冷やすのは?」
「ない。」
「じゃあ、行ってくるから。鍵貸して。」
私はパジャマに着替え、ベッドに入った。相当無理をしていたのか、寝てしまった。気付いた時にはおでこが冷やされ、周りを見ると部屋が綺麗になってる。あれ?もう夕方になってる。しかも良い匂いがする。

彼の手料理

起きてみると、
「あっ、起きた?大丈夫?凄い苦しそうだったけど。」
「ありがとう。何か良い匂いがするんだけど…。」
「あ〜、お粥。勝手に作らせてもらった。食べる?」
「うん。お腹空いちゃった。今何時?」
「夕方の5時だけど。」
「私そんなに寝てた?ごめん。」
「熱があるんだからしょうがないよ。ちゃんと食べて薬飲んでまた寝た方が良いよ。」と言ってお粥をよそってくれた。
私はあ〜ん、と口を開けてみた。
「どんだけ甘えてるんだよ。」と言われたが、彼はスプーンで食べさせてくれた。美味しそうにパクパク食べていると、
「前から思ってたけど、いつも美味しそうに食べるよね。食べるの好き?」
「だって美味しいんだもん。こんなに優しく看病してもらえるなら風邪引くのも悪くないね。」と言うと、
「バカだな。健康が一番だよ。早く治せ。」と言われてしまった。
「じゃあ、そろそろ帰るわ。お粥多めに作っておいたし、アイスとか飲み物とか冷蔵庫に入れておいたから。」
「何から何までありがとう。部屋も片付けてもらって…。お恥ずかしい限りです。このお礼はまた後日。」
「早く治せよ。じゃあ。」と言って帰って行った。

眠り続けて

私は、あの幸せな時間は夢だったのか、現実だったのかわからないまま、眠り続けた。目が覚めたのは、次の日の夕方だった。熱も下がり、お腹が空いたので起きてみると、綺麗な部屋と、たくさんの食べ物と作ってくれたお粥があった。彼と結婚出来たら良いなぁと改めて思った。優しくて、気が利いて、料理も上手くて、最高ではないか。携帯を見ると、何通もメールが届いている。
「熱下がったか?ちゃんとご飯食べてるか?」
「おーい、大丈夫か?生きてる?」
「気付いたら返信しろ〜。」
「本当に大丈夫?」かなり心配させていたらしい。私は慌てて返信した。
「ごめんね。今起きたから。おかげさまで、熱も下がったよ。これから作ってもらったお粥と買って来てくれたアイスとプリンを食べるつもりです。」
「生きてて良かったよ。全然返信がないから、心配したよ。それだけ食欲があれば、もう大丈夫だな。お大事に!」

御礼

一週間後、「この前は、本当にありがとう。すっかり元気になりました。御礼をしたいので家に来ませんか。手料理をご馳走します。」と彼にメールした。
「どんな料理を食べさせてくれるのか、楽しみだな。いつ?」
「じゃあ、明後日の夜。仕事が終わったら来て。」
「了解!」
私は、彼氏が喜ぶご飯などをネットで検索したり、本を読んだりしながら考えた。そういえば、何が好きなんだろう。味の好みもわからないし。でも、この手料理で彼のハートをがっちり掴まないと。
 
やっぱり和食かなと思い、定番の肉じゃが、厚焼き玉子、金平ごぼう、野菜炒め、お味噌汁、漬け物、煮物を用意した。彼はどんな反応を示すのか。

片付けも料理も上手い彼に、私の手料理は受け入れられるのか・・・。

つづく

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